データセンター関連銘柄とは？注目の日本株・米国株の一覧・売上ランキングもご紹介！

「 データセ ンター関連銘柄 」 について詳しく解説します。

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2025.06.11

データセンター関連銘柄とは？

データセンター関連銘柄とは、サーバーやネットワーク機器などを設置・運用することに特化した施設、いわゆる「データセンター」の建設・運営・機器提供などに関連する企業のことです。

一言に「データセンター関連銘柄」といっても、その数はかなり多く、データセンターを所有・運用する企業にはじまり、サーバーやストレージ機器を提供する企業、電力・冷却システムを開発する企業など、さまざまな業種が深く関係しています。
その中でも、代表的なデータセンター関連株のひとつ、「NTTデータグループ」をご紹介します。

代表的なデータセンター関連株「NTTデータグループ（9613）」

出展：TradingView

NTTデータグループは、NTT傘下のSler専門業で最大手企業。世界50カ国以上でITサービスを提供し、データセンターの世界シェアは約6%、世界3位の実績を誇ります。

官庁・公共・金融機関向け大型システム受託に強く、日本国内に17拠点、総床面積60万平方メートルを超える自社データセンターを保有し、公共、金融、法人分野の顧客システムを長年にわたり運用。また、政府系クラウドを手掛ける企業としても知られています。

米アマゾン・ウェブ・サービス（AWS）の最上位パートナー「プレミアティアパートナー」認定企業。

NTTデータグループは、アマゾン・ウェブ・サービス（AWS）が選ぶ、最上位パートナー「プレミアティアパートナー」に認定されていることから、クラウドサービスに関連した有望株としても広く認知されています。

※2024年3月時点

NTTデータの他にも、国内データセンター事業をけん引する企業「さくらインターネット」、データセンター面積で国内有数の規模を誇る「SCSK」などが、代表的な有望株としてみられています。

そもそも「データセンター」とは？

データセンターとは、インターネット上のあらゆるサービスやシステムを安定的に動かすためのサーバーやネットワーク機器を集約・管理する施設のこと。

私たちが日常的に利用しているSNS、動画配信、ECサイト、銀行のネットサービスなど、ほぼ全てのデジタルサービスは、裏側にあるデーターセンターによって支えられています。

たとえば、世界最大の通販サイト「Amazon（アマゾン）」で商品を購入するとき。

商品の検索から注文、決済、配送の追跡まで、すべての情報処理がクラウド上で行われています。このクラウドの基盤となっているのが世界各地の巨大データセンターです。

このほか官公庁や大企業も同様です。自社の業務システムや顧客データをデータセンターにおいて管理しています。

国内データセンターの市場規模は「4兆1,862億円」に達する見込み

出展：総務省「データセンター市場及びクラウドサービス市場の動向」

総務省が公表したデータによると、日本のデータセンターサービスの市場規模（売上高）増加傾向が継続しており、2022年に「2兆983億円」まで達し、2027年には「4兆1,862億円」、およそ2倍の規模まで成長するとされています。

クラウドサービスの利用拡大や生成AIの普及などが後押しする形となって、データセンター市場は今後もさらに成長していくと考えられています。

データセンターの大きく3つの役割

データセンターの役割は大きく分けて3つあります。

まず第一に「データの安全な保管」。重要なデータを喪失しないよう、耐震性の高い建物や自家発電装置を備え、バックアップや冗長化（多重化）も徹底されています。

次に「24時間365日の安定稼働」。わずかな停止でもサービス全体に大きな影響が及ぶため、高度な空調システムや電源設備によって、常に最適な環境が保たれています。

そして「効率的な情報処理」。AIやIoTが発達する中で、大量データの高速処理が求められるため、データセンターの能力向上がますます重要になっています。

データセンターを取り巻く関連事業・ビジネスの分類

冒頭でもお伝えしたように、一言に「データセンター関連銘柄」といっても、その数はかなり多く、さまざまな業種が密接に関係しています。

このデータセンターを取り巻く関連事業を7つのビジネスに分類。それぞれの役割紹介に加えて、代表銘柄をピックアップしてご紹介します。

1. データセンター運営

データセンター運営とは、自社または他社のためにサーバー設備を保有・管理し、ネットワークやストレージ環境を提供する事業を指します。

ITインフラを安定して稼働させるのが主な役割で、企業が行政機関、クラウド事業者などが利用しています。自社専用のスペースを提供する「ハウジング」、IT機器の運用管理までを代行する「ホスティング」、さらに近年ではAWSやAzureといった「クラウド型インフラサービス（IaaS）」も含まれます。

「データセンター運営」に関連する代表銘柄

2. 建設・インフラ

データセンターの建設・インフラ分野は、施設そのものを新設・増設するための設計・施工・設備導入を担います。

データセンターは、通常の建物とは異なり、高い耐震性・耐火性・セキュリティ性が求められ、さらに電力や空調、通信インフラとの接続も前提とされるため、専門性の高い建設技術が必要です。また、需要拡大に対応するため、短工期での建設や郊外型・郊外近接型データセンターの整備も進んでいます。

「建設・インフラ」に関連する代表銘柄

3. 設備（ラック、配線など）

データセンター内には、サーバーやネットワーク機器を安全・効率的に収容するためのラックや筐体、配線・ケーブルシステム、モニタリング機器などが必要です。

これらの設備は、発熱・ノイズ・振動への対策が施されており、空間効率やメンテナンス性も考慮されています。また、アクセス管理や映像監視など、セキュリティ関連機器も重要です。

「設備」に関連する代表銘柄

4. 冷却・空調

データセンター関連事業の中でも、とくに注目されているのが「冷却・空調関連」です。

サーバー稼働中には大量の熱を発するため、データセンター運用には冷却・空調設備が欠かせない存在となります。安定した運用を維持するために、精密空調、液体冷却技術、外気冷却など、多様な方式が用いられています。

また近年では、エネルギー効率の高さ（PUE）も重視されており、環境負荷軽減への取り組みも進んでいます。

「冷却・空調」に関連する代表銘柄

5. 電力・エネルギー

データセンター運用にもう一つ欠かせないのが「電力・エネルギー」です。

24時間365日稼働を続けるため、安定かつ大容量の電力供給を必要とするため、商用電源だけでなく「非常用発電装置」や「無停電電源装置（UPS）」、「分電盤」や「変電設備」などのバックアップ体制が整えられています。

加えて、電力使用量の可視化や省エネ化を目的とした「エネルギーマネジメント」も重要視されています。

「電力・エネルギー」に関連する代表銘柄

6. 半導体・サーバー

データセンター内で稼働するサーバー、ストレージ、スイッチなどの機器には、高性能な半導体が組み込まれています。

とくに、AI処理やビッグデータ分析などの高度な演算には、GPUや高性能CPU、メモリの性能が直結します。サーバーの種類や配置方法、冷却設計なども含めて、ハードウェア選定がデータセンター全体の効率性を左右します。

「半導体・サーバー」に関連する代表銘柄

7. 通信・ネットワーク

データセンターの性能は、内部の処理能力だけでなく、外部との高速・低遅延な通信回線によっても支えられています。

国内外の拠点を結ぶ専用線、光ファイバー、IX（インターネットエクスチェンジ）などの整備により、大量のデータを安全・迅速に送受信できる環境が求められます。5Gやローカル5Gの活用も進んでいます。

「通信・ネットワーク」に関連する代表銘柄

【日本株・米国株】データセンター関連企業・銘柄の一覧

先ほど「データセンターを取り巻く関連事業・ビジネスの分類」でご紹介したように、データセンターに関連する銘柄はカナリ多いです。代表的な主要銘柄をピックアップしましたが、他にもまだまだ存在します。

おさらいとして、日本株・米国株のデータセンター関連銘柄を一覧でご紹介します。

日本株：データセンター関連銘柄の一覧

※2025年5月16日時点

米国株：データセンター関連銘柄の一覧

※2025年5月12日時点

5. データセンター関連企業 売上高ランキング

最後に、データセンター関連企業を売上高ランキングにまとめました。

まとめ

「データセンター関連銘柄」をテーマに、関連ビジネスの分類と代表銘柄、日米におけるデータセンター関連銘柄の一覧、また売上高ランキングなどをご紹介してきました。

いかがでしたか？
生成AIやクラウドサービスの普及が進む中、この新しい技術を裏側で支えているのが「データセンター」です。国内のデータセンター市場は、2027年には「4兆1,862億円規模」にまで成長するとされていることもあり、今後も「データセンター関連銘柄」は注目を集めるはずです。

『データセンター関連銘柄の本命株とは何か？』
『出遅れて物色対象としてみられる株は何か？』

有望銘柄の物色にぜひ今回の記事を参考にしてみてください。