データセンター銘柄の本命株【30選】

「 データセ ンター銘柄の本命株 」 について詳しく解説します。

そもそも、データセンター関連銘柄とは？

そもそも「データセンター関連銘柄」とは、サーバーやネットワーク機器などを設置・運用することに特化した施設、いわゆる「データセンター」の建設・運営・機器提供などに関連する企業のことです。

一言に「データセンター関連銘柄」といってもその数は多く、業種別でみてもデータセンターを所有・運用する企業にはじまり、サーバーやストレージ機器を提供する企業、電力・冷却システムを開発する企業などなど。さまざまな業種が深く関係しています。

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2025.06.02

この記事を読まれている方の中には、

『データセンター関連銘柄のうち、今後伸びる業種はナニ？物色対象としてどんな分類を見ればいいのか？』

という方もいるのではないでしょうか。
そこで次のトピックでは、データセンター関連銘柄を7つの業種に分類し、それぞれ本命視される注目株をピックアップしてご紹介します。

【事業別】データセンター関連銘柄の本命株

では早速、データセンター銘柄の本命株を見てみましょう。

尚、冒頭でもお伝えしましたが、ご紹介する銘柄は筆者の主観を含んだ内容のため、あくまで参考情報としてご覧ください。

データセンター運用【3銘柄】

データセンターの運用に関連する銘柄とは、その名の通り、データセンターを自ら管理・運営する企業のことです。

データセンター施設の設計、サーバー運用、セキュリティ管理などを一手に引き受け、顧客にクラウドサービスやコロケーションサービスを提供しています。また近年では、生成AIの需要増加でデータセンターを運営する銘柄が注目を集めています。

さくらインターネット（3778）

出展：TradingView

さくらインターネットは、東京・大阪の都市型データセンターと北海道石狩市の郊外大規模データセンターを運営する、業界大手の企業。

24年1月には、北海道石狩市で運営するデータセンターの拡張へ向けて「48億円を投資する」と発表。この石狩市の大規模データセンターは、北海道の冷涼な外気を冷房に活用する「直接・間接外気冷房方式」によって空調にかかる消費電力を大幅に削減しています。

また、設備投資の削減と給電効率を改善するために「石狩太陽光発電所」を建設し、高電圧直流(HVDC)給電システムが一部の環境で稼働しているのも大きな特徴です。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

NTTデータグループ（9613）

出展：TradingView

NTTデータグループは、NTT傘下のSler専門業で最大手企業。世界50カ国以上でITサービスを提供し、データセンターの世界シェアは約6%、世界3位の実績を誇ります。

官庁・公共・金融機関向け大型システム受託に強く、日本国内に17拠点、総床面積60万平方メートルを超える自社データセンターを保有し、公共、金融、法人分野の顧客システムを長年にわたり運用。また、政府系クラウドを手掛ける企業としても知られています。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

SCSK（9719）

出展：TradingView

SCSKは、住友商事系のITサービス大手。1988年より、データセンターサービスブランド「netXDC」を展開。都市型データセンター5カ所（関東4・関西1）、郊外型データセンター5カ所（関東3・関西2）の全国7拠点、10センターを運営しています。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

建設・インフラ【4銘柄】

データセンターの建設・インフラに関連した銘柄とは、データセンターの施設そのものを新設・増設するために設計、施工、設備導入を担う建設会社のことです。

通常の建物とは異なり、データセンター建設には高い耐震性、耐火性、セキュリティ性が求められるため、専門性の高い建設技術が必要となります。そのため、データセンターの建設実績が豊富な大手ゼネコンが有望視されています。

また、近年では大規模データセンターの建設計画が大きな話題となりましたが、その中心にあるのも大手ゼネコンをはじめとする建設業や電気設備会社です。

大成建設（1801）

出展：TradingView

大成建設は、最大手ゼネコン5社の一角。大型土木から首都圏の再開発などの建築、戸建て住宅まで全方位で幅広く展開する大手総合建設会社。

データセンター分野では、三菱商事の「MCC三鷹ビル サウス棟」、先ほどご紹介したさくらインターネットの「北海道・石狩データセンター」などで設計・施工を担当。また北海道電力グループのほくでん情報テクノロジーが運営する「H-IXデータセンター」の2階増築なども。

この他、RSI、篠原電機と共同で、サーバーを丸ごと液体に浸して冷却する国産の液浸冷却システム「爽空sola」を開発しています。そのため、建設だけでなく、空調・冷却関連としても注目度は高いです。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

大林組（1802）

出展：TradingView

先ほどの大成建設と同じく、最大手ゼネコン5社の一角とされているのが大林組です。

東京・汐留・品川の再開発に参画し、東京スカイツリーなど関東のランドマーク的な案件の施工も手掛けています。

24年11月、都市型データセンターの開発・運用を目的に新会社「MiTASUN（ミタサン）株式会社」を設立すると発表。東京都心で約1,000億円を投じ「ハイパースケール」と呼ばれる大規模データセンターに匹敵するDC群の構築を目指す。2028年度には第一弾となる都市型DCを東京都港区に開設予定。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

清水建設（1803）

出展：TradingView

大成建設、大林組とならぶ最大手ゼネコン5社の一角。首都圏をはじめ民間建築が主体で、高層ビルや教育施設などの施工実績が豊富。また鉄道などの土木工事も。

国内外におけるデータセンター建設の実績が豊富で、直近ではAWSが国内で新設するデータセンターに低炭素コンクリが採用され、竹中工務店、大林組、そして清水建設が連携されることが報道されています。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

鹿島（1812）

出展：TradingView

最大手ゼネコン5社の一角。日本発の超高層ビル「霞が関ビル」を手掛けるなど、超高層建築に強みを持つ。また、耐震・原発などの技術力も業界有数の実績を誇る。

データセンター建設の分野では、省エネ・高効率な設計・施工が特徴で、Googleの新データセンター建設の設計・施工をはじめ、日野市（日野自動車工場跡地）に建設されるデーターセンターでは設計を担当。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

設備（ラック・配線など）【4銘柄】

データセンターの設備に関連した銘柄とは、サーバーラック、ケーブル、電源配線などの設備を提供する企業のことです。

データセンター内には、サーバーやネットワーク機器を安全・効率的に収容するためのラックや筐体、配線・ケーブルシステム、モニタリング機器などが必要で、これらを担う「設備工事」「電線・光ケーブル」「電気設備機器」を取り扱う企業が有望視されています。

三機工業（1961）

出展：TradingView

三機工業は、ビル・産業向けの空調衛生設備工事などを手掛ける三井系の総合設備工事大手。電気設備やスマートビルソリューション、ファシリティマネジメントなど、建築設備の分野は幅広く、電気や自動車関連向けなど産業空調が強み。

データセンター向けの設備工事では、情報インフラ、サーバーラック、ネットワーク機器、無線LANなどを手掛け、その他、空調、熱源設備や中央監視、自動制御システムなども対応。

以前より、データセンター向け冷却装置「フロントエア」を開発・提供していることもあって、設備工事の分野だけでなく、空調関連としても注目されています。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

古河電気工業（5801）

出展：TradingView

古河電気工業は、住友電気工業、フジクラとならぶ電線御三家の一角を担う電線メーカー。情報通信、エネルギー、自動車部品・電池、伝送エレクトロニクス、機能製品の5事業を展開し、光ファイバーの分野では世界有数の実績を持ちます。

コネクター部品や光ファイバーケーブル、耐火ブロックや高性能ルーターなど、データセンター向けの幅広い製品を手掛け、24年7月には、データセンター向け水冷モジュール製造工場の新設も発表。また、2030年度のデータセンター分野の売上高を23年度比で「3倍」に引き上げる計画。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

フジクラ（5803）

出展：TradingView

フジクラは、先ほどの古河電気と同様、電線御三家の一角とされる電線メーカー。光ファイバーの接続作業に必要な「融着器」ではトップシェア。

データセンターの分野では、情報通信系の製品や電子部品を手掛ける。千葉県佐倉で光ケーブル主力製品の新工場が稼働。生産量「3割増」でデータセンター向けなどの需要増を取り込む計画。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

日東工業（6651）

出展：TradingView

日東工業は、配電盤で国内2位、機器類を収める電設資材のキャビネットで国内トップの電気機器メーカー。

ハイパースケールデータセンター（大型DC）にも対応する、システムラック・キャビネット、光ファイバー接続部のキャビネット（光接続箱）などを手掛けています。また、データセンターの冷却効率化や省電力化といった空調効率を向上させるラックソリューションも。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

冷却・空調【6銘柄】

データセンターの冷却・空調に関連した銘柄とは、データセンターを適温・適湿に保ちながら安定稼働させるための冷却・空調設備を手掛ける企業のことです。

これまで、冷たい空気でサーバーを冷やす「空冷方式（空気冷却方式）」が主流でしたが、膨大な情報処理を必要とする生成AIの急速な広がりにより、『消費電力の拡大』と『従来方式での冷却不足』が大きな問題となっています。

そこで、従来より冷却効果が高く、消費電力の削減が期待される「液冷方式（液体冷却方式）」に注目が集まっています。

日比谷総合設備（1982）

出展：TradingView

日比谷総合設備は、空調・衛生主体の総合設備工事会社。情報通信ビルやデータセンターなどIT関連ビルの床下空調システムに強く、NTTグループが最大の顧客。

電算機室の設備施工をはじめ、稼働中のデータセンターにおいて改修工事を行った実績は「85万m2（東京ドーム19個相当）」で業界トップレベル。天井吹出し空調や液浸冷却装置など、サーバーラックの熱負荷特性にあわせた冷却システムを提案。新技術の効率的な導入・施工の研究開発にも積極的。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

ダイキン工業（6367）

出展：TradingView

ダイキン工業は、空調機や化学製品を製造・販売する総合メーカーで国内業務用では断トツ、エアコン世界首位級の企業です。

データセンター向けの空調市場では「3強の一角」を占めるほどで「アライド空調」の大型タイプを提供。また、専用の液体に直接サーバーを浸して冷却するのに使われる「液浸冷却用フッ素系液体 DAISAVE」など、近年の最新データセンターに適した機器、部品向け素材も提供する。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

新晃工業（6458）

出展：TradingView

新晃工業は、冷温水が循環するセントラル給湯器で4割弱の国内シェアを獲得する業務用空調機の中堅企業。延床面積2万平方メートル以上の大型ビル向けがメインで、大阪万博、東京ドーム、東京スカイツリー、あべのハルカスなどに納入実績をもつ。

省エネ技術を活用したデータセンター向け空調機を提供し、国内データセンター向け水冷媒空調ではシェア2割を獲得。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

ニデック（6594）

出展：TradingView

ニデックは、世界首位のHDD用モーターをはじめ、ファンモーターなどの精密小型モーター、自動車・家庭用、産業用の中・大型モーターを手掛ける企業。

データセンターやAIの学習用サーバーの需要拡大により同社が手掛けるHDD用（ハードディスクドライブ）モーターが好調。また、データセンターの冷却システム製品を多数手掛けることもニデックの特徴のひとつ。

冷却液を分配・循環させる装置「CDU」やサーバー内の高熱部品を直接冷却するモジュール「LCM」、冷却液を各サーバーに分配する配管システム「CDM」など、次世代データセンターに適した各種製品を提供する。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

三櫻工業（6584）

出展：TradingView

三桜工業は、自動車用の各種チューブの製造をはじめ、クイックコネクターなどの樹脂製品、ブレーキ・燃料配管、エンジン用ブレーキング製品などを手掛ける企業。国内では全自動車メーカーに納入して約4割のシェアを握ります。

データセンター分野では、サーバーラックの背面に張り付けるタイプの水冷冷却装置（フィンパイプタイプ冷却装置）を開発。また、データセンターの次世代冷却技術を検証する施設「Data Center Trial Field」での共同検証にも参画。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

朝日工業社（1975）

出展：TradingView

朝日工業社は、空調・衛生工事の専業大手。工場、倉庫、オフィスビルやショッピングセンター、IT、バイオ向けクリーンルームなどの精密環境制御技術が強み。

データセンター分野では、従来の外気導入による冷房技術に加え、発展型フリークーリング、大温度差空調システムなど、独自技術を活用したデータセンター向け空調設備を手掛ける。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

電力・エネルギー【5銘柄】

データセンターの電力・エネルギーに関連した銘柄とは、データセンター向けの電源設備やエネルギー供給を手掛ける銘柄のことです。

たとえば、非常時に電力供給がストップした際に稼働する「無停電電源装置（UPS）」や「非常用発電装置（自家発電設備）」の開発・提供、電力使用量の可視化や省エネ可を目的としたエネルギーマネジメントに力を入れる企業などが該当します。

北海電工（1832）

出展：TradingView

北海電工は、北海道電力傘下の電気工事会社。電力向け送配電線工事が主力で北海道電力の受注が売り上げの約7割。半導体工場や公官庁向け工事も手掛ける。

データセンター分野では、電気設備をはじめ空気調和・給排水衛生設備工事などを手掛ける。海道苫小牧の大規模データセンター向け工事の需要開拓。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

きんでん（1944）

出展：TradingView

きんでんは、関西電力系で電設工事首位級。電気設備、計装設備、情報通信設備、空調衛生設備、内装設備、土木設備など、幅広い事業を手掛ける総合設備工事会社。

データセンター分野では、データセンター内における温度分布の可視化システムや、災害時などにおけるBCP（事業継続計画）対策の電源供給システムを提供。また、地震対策として簡易免振床や天井の耐震補強も。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

富士電機（6504）

出展：TradingView

富士電機は、古河系の重電大手で業界4位の企業。産業用の変電機器や制御システム、インバーターなどパワエレが主力。発電機器では火力に加え地熱が強み。

データセンター分野においては、電気設備のシステム設計・据付工事、フィールドサービス部門による保守・サービスまでを一括で請け負う。IDCフロンティア、インターネットイニシアティブなどへの納入実績あり。
また、停電が発生した際にも電力を安定供給し続ける電源装置「データセンター向け大容量UPSシステム」も開発・販売。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

関西電力（9503）

出展：TradingView

関西電力は、東京電力に次ぐ業界2位のエネルギー企業。原発利用の先駆けで7基を保有。関西を中心に電力事業を展開し、ガス販売や情報通信、不動産事業なども手掛ける。

通信子会社のオプテージが25年2月、関電の美浜原子力発電所が立地する美浜町に生成AI向けデータセンターを建設すると発表。データセンター運用に必要な全電力を原発で賄い、2026年度の運用開始を見込む。

また、京都府精華町で計画しているハイパースケール・データセンターの運用も27年度から開始予定。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

北海道電力（9509）

出展：TradingView

北海道電力は、石炭火力が発電電力の約4割を占める、販売電力量で業界7位の総合エネルギー企業。原子力の比重も高く、柏原発3基を保有し発電容量に締め宇r原発の割合も4割近い。

データセンター分野では、2022年11月、「株式会社Flower Communications」および「東急不動産株式会社」と共同で、北海道石狩市において再生可能エネルギー100％で運用するデータセンターの事業化に向けた基本合意書を締結。2026年の開業を目指す。

また、グループ会社の「ほくでん情報テクノロジー」は、札幌市で「H-IXデータセンター」を運用しています。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

半導体・サーバー【3銘柄】

データセンターの半導体・サーバーに関連した銘柄とは、サーバー用半導体やメモリ、ストレージ機器を製造・供給する企業のことです。

近年では、生成AI向けデータセンターの需要が見込まれ、それに適したGPU（画像処理装置）や演算用半導体、インターフェース半導体など、高性能な次世代の半導体が求められています。

東京エレクトロン デバイス（2760）

出展：TradingView

東京エレクトロン デバイスは、半導体製造装置で国内首位の「東京エレクトロン」子会社の半導体商社。海外製の半導体取り扱いがメインで産業用製品が強み。

データセンター向けネットワーク機器、環境監視・電子錠システム「GoriRack」、サーバーラック・セキュリティーシステム電子錠コントローラ「RMS-EL128」などを手掛ける。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

キオクシアホールディングス（285A）

出展：TradingView

キオクシアホールディングスは、世界最大のNAND型フラッシュメモリーの専業メーカー。三重県四日市と岩手県北上に工場を持ち、米半導体大手の「ウエスタンデジタル」と共同運営。両工場のシェアは世界生産の3割超に上る。

データセンター分野では、クラウドやハイパースケール向けの環境に適した高性能SSD（ソリッドステートドライブ）製品（CDシリーズ、XDシリーズ）を提供。また直近では、「アイオーコア株式会社」「京セラ株式会社」の3社で、次世代グリーンデータセンター向けに開発している、光インターフェースを採用した「広帯域SSD」の開発に関する発表も。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

マクニカホールディングス（3132）

出展：TradingView

マクニカホールディングスは、国内首位・世界5位級の独立系半導体商社。外国企業からの仕入れが多く、FPGAやアナログ分野などが得意。近年では、セキュリティ関連ソフトやシステムを中心とするネットワーク事業が成長。

NVIDIA製のデータセンター向けGPUサーバーの提供と検証環境の構築、データセンター内のGPU計算力提供サービスなども手掛ける。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

通信・ネットワーク【5銘柄】

データセンターの通信・ネットワークに関連した銘柄とは、高速通信ネットワーク機器やサービスを提供する企業のことです。

データセンター間の大容量・低遅延通信を支え、クラウドサービスやAI運用の基盤を整備するなど、内部の処理能力だけでなく外部との通信回線も重要となります。

コムシスホールディングス（1721）

出展：TradingView

コムシスホールディングスは、キャリア向け電気通信工事大手の企業。ネットワーク構築に強みを持ち、インフラ工事やIT構築なども手掛ける。

データセンター構築における、電力・電力設備、空調、特高受変電、非常用発電、UPS、通信、ラック、サーバー設置など、全工程を一括して対応。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

インターネットイニシアティブ（3774）

出展：TradingView

インターネットイニシアティブ（IIJ）は、1992年に日本で初めて商用インターネット接続事業者として創業した、ネット接続の草分け的な企業。法人向けのシステム構築、クラウド、セキュリティに強みを持ち、ネット証券から公官庁まで、幅広い顧客に自前のデータセンターを通じたアウトソーシングサービスを提供。

国内外におけるデータセンターサービスの提供をはじめ、マイクロデータセンター「DX edge」、生成AI用途のGPU搭載サーバーを収容可能な「モジュール型エッジデータセンター」の開発などを手掛ける。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

KDDI（9433）

出展：TradingView

KDDIは、携帯・光回線を展開する総合通信の大手。主力の携帯電話通信事業「au」は国内シェア2位。

データセンター間の芯線接続サービスをはじめ、世界45か所以上の主要都市で「TELEHOUSE」ブランドのデータセンターを運営。また、データセンター内のサーバー冷却における「液浸冷却技術」の導入なども手掛ける。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

ソフトバンク（9434）

出展：TradingView

「ソフトバンク」「ワイモバイル」を展開するソフトバンクグループの中核企業。携帯通信シェアは国内3位。

北海道苫小牧市で大規模なAIデータセンターの建設を予定。また、子会社のIDCフロンティア運営の府中データセンターでは、高電力供給とリアドア型空調機を採用した超高発熱対応の専用ラックを提供し、最新型GPUを搭載したサーバーの設置に対応。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

セコム（9735）

出展：TradingView

セコムは、1962年に日本で初めて警備保障会社として創立された、セキュリティ事業で国内1位の企業。子会社には、火災報知器の「能美防災」や「ニッタン」、空港測量の「パスコ」など。

2012年10月には、日本最大のデータセンターを保有する「アット東京（東電系）」を子会社化。グループで国内15カ所でデータセンターを運営し、東京・北海道3か所でも新設する計画。

また、グループ会社の「セコムトラストシステムズ」を通じて、セキュアデータセンターの運営や入退館管理システムなども手掛ける。

※2025年4月7日時点

※単位：「百万円」

まとめ

クラウドサービスや生成AIの需要拡大によって、その存在感を高めている「データセンター市場」。今回の記事は「データセンター銘柄の本命」をテーマに、関連事業の分類と注目銘柄をピックアップしてご紹介しました。いかがでしたか？

これまで、データセンターの運営に関わる「さくらインターネット」や「NTTデータグループ」、「SCSK」にフォーカスが当たっていましたが、「消費電力の拡大」と「従来方式での冷却不足」という大きな課題を前に、データセンターの空調や冷却システムを手掛ける企業に注目が集まっています。

とくに、次世代・大規模データセンターにも対応する「液冷方式（液体冷却方式）」に関連する企業の動向はぜひチェックしていただきたいです。